崖っぷち日本のユートピア社会学by大山昇悟

崖っぷちに立っている日本をどうしたらユートピア(理想郷)にできるか日々考え答えを探していくブログです

不思議な話し・虫の知らせ?坂道自転車事件

子供の頃の話しです。

 

小学1年生の7月まで、自分は東京の八王子市に住んでいました。

 

これから始める話しは、自分がおそらく5才くらいの頃のことです。自分には2歳上の兄がおり2人でそれぞれの自転車に乗ってあちこち遊びに行っていました。

 

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ある日のこと、いつものように2人で自転車に乗って遊びに行こうということになり、自宅から歩いて5分くらいの場所にある坂道まで行ったのです。

 

その坂道は長さが40〜50メートルくらいあり、下りの終わったところが、ちょうどY字のように斜め左右に道が分かれていました。

 

その道の左右に分かれる正面の部分が、住宅の壁になっており、クルマがスピードを出し過ぎたりして曲がり切れなかった場合は、正面の壁にぶつかってしまうというY字道路でした。

 

兄と自分は自転車で坂道の上まで行ったところ、兄がある提案をしたのです。

 

兄「この坂の上から自転車で駆け降りて、壁にぶつかる直前にブレーキをかけよう」

 

このような提案をしたと思いますが、その主旨は、高い坂道から自転車で駆け降ることによってスピードを楽しみたいという、子供によくある無邪気なものだったと思います。

 

スピードを楽しみたいという気持ちは私にもあったものの、私には一抹の不安がありました。

 

なぜなら兄の乗っている自転車と違い、私が乗っている幼稚園児が乗るような自転車には、

ブレーキがなかったからです。

 

そのことを兄に言うと、「ブレーキがなくても足で地面を擦って止めれば大丈夫」と言うのでした。

 

幼かった私は「そんなものかな…」と思い、兄の提案に同意したのでした。

 

そして、いよいよ坂の上から兄と私はそれぞれの自転車に乗り、今までに体感したことのないスピードを楽しむべく、自転車で坂道を駆け降りることになったのです。

 

当時小学2年生だった兄の自転車には、ブレーキがついています。幼稚園児だった私の自転車にはブレーキがついていないので、靴底のゴムの部分だけが頼りです。

 

一抹の不安を抱えながらも…兄と私は坂道を勢いよく駆け降りました。

 

2人の乗る自転車はみるみるスピードを上げて行きます。今でもその時の情景が目に残っていますが、兄は早々に自分の乗る自転車にブレーキをかけて減速していきます。

 

私も兄に倣い、スピードの乗った自転車を足で止めるべく地面に足を擦り付けました。

 

ところが私の意図に反して、足が地面を擦っているものの自転車のスピードはまったく落ちません。

 

「まさか!」と感じましたが、自転車は坂道を容赦なくスピードを上げて駆け降りて行きます。

 

坂道の下りきった正面は、住宅の壁が待ち構えており、このままでは壁に正面衝突です。

 

兄の「足で止めれば大丈夫」というセリフに恨みを感じながら、壁に正面衝突する直前でした。

 

Y字の右側から、人影が現れました。

その人は私の母親だったのです

 

突然現れた母は、坂道からスピードに乗った自転車に乗っている私を見て、自転車もろともぶつかりつつも私を抱えて、地面に転がりました。

 

おかげで私は壁に正面衝突することなく、またどこもケガをすることもなく、事無きを得たのでした。

 

母はなぜタイミングよく私の前に現れたのでしょうか?

母に聞いてみると、自宅にいた時、

ふと、「Y字の坂道に行こうかしら」という気持ちになったそうです。

 

そうしたら、タイミングよく自分の子供が、ブレーキのない自転車で坂道から駆け降りて来る場面にでくわしたとのことです。

 

こういうのを虫の知らせというのでしょうか。

 

そんな母も3年前に亡くなりましたが、母には本当に愛されていたので、感謝の思いでいっぱいなのです。

 

今後も、不思議な話しを時々書いていきたいと思います。

 

 

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